前編では、本題に入る前に「なぜ教育問題に関心があるのか」ということについて考えてみました。
身近な問題であること、というのが一つの答えだと思います。
AI、ブロックチェーン技術が盛り上がりを見せるなか、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)教育を受けた人材のニーズが高まることにも言及しました。
付け加えると、自分の考える理想形はSTEM+Aかもしれません。AはArtなんですけど、この話は機会があれば別の記事で書きたいと思います。
後編では、やっと本題といいますか、5月16日の読売新聞朝刊に掲載されていた「プログラミング教育の具体例」について思うところを書きます。
小学校でプログラミングを教えるというので、情報科学の初歩的なことやプログラミング言語を教えることを想像していました。
文部科学省が作成した「プログラミング教育の手引き」では、例えば、算数の授業ではコンピュータで正多角形をかく、音楽の授業ではソフトウェアを利用してリズムやメロディーを組み合わせて作曲する、などの具体例が掲載されていました。
これらは、どちらかというと自己表現のツールに近い印象を受けました。
以前、ブログの記事で自己表現について書いたことがあります。
上記記事では、プログミングは単にソフトウェアを制作するための道具ではなく、プレゼンツールや自己表現のツールとしても捉えられる点に言及しました。
今回の文部科学省が作成した「プログラミング教育の手引き」の具体例も自己表現のためのツールとして捉えている感じがして、方向性としては良いと思っています。文部科学省の役人もいい仕事するなと感心した次第です。
音楽の時間でソフトウェアを利用して作曲するなんて、いわゆるDTMじゃないですか。
楽器の演奏がそれほど上手くなくても、表現できるツールさえあれば作曲はできるし、自分のアイデアやコンセプトを他人に伝えることができる。
そういう風にプログラミングやコンピュータを捉える子供が増えてくると、将来が楽しみですよね。
別にプログラミングだけが自己表現のツールではないので、苦手な子は他のツールを見つければいいし、そういうことを早いうちから見つければ、本人にとって生きやすい社会になるんじゃないでしょうか。
技術ありきじゃなくて、想いありき、表現したいことありきっていうのは、とても大切なことだし、それらを実現するためにプログラミングなりコンピュータを学ぶって理に適っていると思いました。