クロネコの塵壺

自分の頭で考えて生きていこう

特急列車内でのアンケート調査から目的を伝える大切さを再認識した話

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先日、JR西日本の特急列車に乗っていた時のことです。珍しい状況に遭遇したので、今回はそのことについて書きたいと思います。

珍しい状況、というのは列車内でのアンケート調査のことです。いかにもアルバイト風の男性が特急列車の自由席の乗客に対して、「アンケートをお願いできませんか。」と話しかけていました。

特急列車というのは、長距離移動をするために乗るものなので、列車内ではくつろぎたいですよね。当然、そんな邪魔くさいことはやりたくありません。私の前の6、7人の乗客は全て断っていました。

で、そういう可哀想な状況を見ているということもありますし、アンケート内容に少し興味を持った私は、アンケートに協力することにしました。

 

話を聞いてみると、A4サイズのアンケート用紙1枚の質問に答えれば良い、とのこと。記入するボールペンもその場で渡してくれました。後で回収にくるから、その時までに記入をお願いします、と言われました。

アンケート内容を見てみると、質問が10問あり、特急列車のサービス向上のためにアンケート調査にご協力をお願いします、と書いてありました。

乗車区間、切符の購入場所、列車の利用目的などの一般的な質問の後に、JR西日本が本当に調べたいことが書いてありました。

なぜ指定席ではなく自由席を利用するのか、どのようになれば指定席を利用したいか。これらの質問がアンケートの核心だと思われます。

JR西日本としては、特急列車の指定席の乗車率があまりよろしくない。だから、それを改善しようとして見るからに冴えなくてやる気がなさそうなアルバイト風の男性にアンケート調査をさせているのでしょう。

ここで思ったことが2つあります。

一つは、その男性のお願いの仕方のマズさです。人に何かをお願いする時は、まず目的を伝えるべきではないでしょうか。アンケートはあくまで手段であって、特急列車のサービス向上のため、という目的やそこに至った経緯・背景を説明してもらわないと、いきなり、アンケートお願いしますって言われても協力しようという気にはなりませんよね。細かいことをいうと、アンケートの分量や所要時間も一緒に伝えるべきでしょう。そういう初歩的なこともできていませんでした。

もう一つは、JR西日本の本気度についてです。本気でサービスを改善したいと考えているなら、内部事情がよくわからないアルバイトを使うのではなく、例えば、車掌さんが切符を確認するタイミングで、アンケートの趣旨を説明して協力を依頼するとか、もっと他に良いやり方があったと思います。

 

人に何かを共感してもらって協力してもらうのは非常に難しいことだと思います。こういう分野のことを考える時にいつも思い出すのが、サイモン・シネックのゴールデンサークルです。

『「何を(What)」ではなく「なぜ(Why)」から始めよ』というのが彼の主張なのですが、人は「なぜ(Why)」の部分、つまり目的、信念、思想、信条などの部分に動かされる、というものです。

彼のTEDの講演「優れたリーダーはどうやって行動を促すか (How great leaders inspire action)」はとても素晴らしいので、まだ視聴されていない方はぜひご覧ください。


How great leaders inspire action | Simon Sinek