クロネコの塵壺

自分の頭で考えて生きていこう

「二刀流」や「縁」って英語で何て言うの?(前編)

angel stadium. anaheim california.

大谷翔平選手のMLBへの移籍が決まりましたね。

いろいろな意味で規格外の選手なので、MLBでも世界の頂点を目指して成長し、ファンを楽しませてほしいです。

さて、MLBへの挑戦が決まってからメディアでは日本独特の言葉が報道されていました。米国ではどのように報道されたのか少し気になったので調べてみました。

前編では二刀流について書きます。

辞書で調べる

まず、「二刀流」です。本来の日本語の意味を確認しておきましょう。

1 両手に1本ずつの刀を持って戦う剣術の流派。宮本武蔵の創始した二天一流(二天流)などが有名。

2 酒も甘いものも両方好きなこと。また、その人。両刀づかい。

3 二つの物事を同時にうまく行えること。また、その人。両刀づかい。「投手と打者の二刀流をこなす」

 

出典:デジタル大辞泉(小学館)

 第一義は剣術の流派なんですね。そこから転じて「酒と甘いものが両方好きなこと」になったと思われます。

「二つの物事を同時にうまく行えること」は、比較的新しい意味なのかもしれません。

 

和英辞書で「二刀流」を見てみると、次のとおりです。

I 〔剣術の流儀〕a school of fencing with [characterized by the use of] a sword in each hand
二刀流の剣士
a two-sword fencer


II 〔甘いものも酒も好きな人〕
私は二刀流です
I like both sweets and alcoholic drinks.

 

出典:プログレッシブ和英中辞典 

「二つの物事を同時にうまく行えること」については英訳が載っていませんでした。 

 

新聞で調べる

西海岸の新聞であるLos Angeles Timesを見てみましょう。

…the Angels expect their new two-way player to return to Southern California sometime in January…
 
出典:

www.latimes.com

two-way player」というシンプルな表現ですね。

 

同じく西海岸のサンノゼマーキュリーニュースではどうでしょうか。

The Giants are one of seven teams remaining in the chase for Shohei Ohtani, the “Babe Ruth of Japan”...

…they are the finalists for the star pitcher and outfielder.


出典:

www.mercurynews.com

 

the “Babe Ruth of Japan”」は、米国人にとって非常に分かりやすい表現かもしれませんね。「the star pitcher and outfielder」については、これはもうそのままって感じです。 

 

MLBのWebサイトでは、こんな見出しもありました。

Coveted 2-way phenom Ohtani picks Angels

 

出典:

www.mlb.com

phenom」はスラングで「天才」という意味なので、「Coveted 2-way phenom」は「どの球団も欲しがる投打をこなす天才」という意味でしょうか。

 

googleで調べる

最後にgoogle先生に聞いてみましょう。

google翻訳では、二刀流と入力すると、

Double sword

 

出典: google翻訳

 うーん、直訳ですね。。。

「二つの物事を同時にうまく行える人」だと、

Those who can do both things at the same time

 

出典:google翻訳 

「Double sword」よりは意味が伝わりそうですけど、「at the same time」のところが、リアルタイムに2つの物事を処理できる人っていうニュアンスが感じられるので「A person who can play two roles」の方がしっくりくるかもしれません。

 

おわりに

今回は「二刀流」について調べてみました。

調べていると、言葉というものは文化に根ざしたもの、ということを痛感します。米国では、大谷選手の二刀流を説明する時に、「the “Babe Ruth of Japan”」という表現や「the star pitcher and outfielder」のような平易な表現で説明した方が伝わりやすいようです。

母国語の正確なニュアンスを違う文化圏の人に伝えるのは、難易度が高い作業なんですね。ざっくり意味を伝えたいならgoogle翻訳のようなものを使えばいいのかもしれませんけど、文化的な意味合いも踏まえて丁寧にコミュニケーションを取りたいのならば、相手の言語だけでなく、文化も含めて学び、相手の目線に立ったコミュニケーションが必要ということだと思います。

こういう分野は、AIやコンピュータが苦手とする分野な気もしますけど、あと5年、10年経てば、人間と同等レベルで処理できるようになるのでしょうか。