クロネコの塵壺

自分の頭で考えて生きていこう

読売新聞 人生案内での哲学者 鷲田清一氏の回答に痺れた話

Measured Road

少し前の話になるのですが、読売新聞を読んでいて膝を打つというか感心した記事があったので、今回はそのことについて書きたいと思います。

ご存知の方も多いと思いますが、読売新聞の人生案内は日替わりで作家、精神科医、弁護士、哲学者などの有識者が読者の日頃の悩みに答える人生相談のコーナーです。2週間くらい前の記事で、50代の主婦の方が学歴コンプレックスに悩んでいるという相談を寄せていました。

具体的には、偏差値が割と高めで4年制大学併設の短大を卒業後、大手企業へ入社し、行政書士などの資格を取得したり、学歴コンプレックスを解消するために通信制大学で学士号を取得したにもかかわらず、周囲からの評価はあまり変わらず、一部の心ない人からは短大卒ということで軽く見られるというものでした。

その時の回答者が哲学者の鷲田清一氏だったのですが、うーん、これがすごいというか、相手の懐に飛び込んで一刀両断する凄まじい回答だったのでご紹介したいと思います。

鷲田清一氏曰く、「「偏差値が割と高め」や「大手企業へ入社」といったことにしか価値を見出せないあなたの価値観はあまりにも幼い。あなたの年齢ならば何が本当に人生の価値を決めるものなのか、幸福につながる価値観とは何かをもっとよく考えるべき。ツマラナイ価値観を拡大再生産する大人は最低である。あなたの課題は、あなたの子供も含め若い世代にどういう価値観を残し、伝えられるかということである。」という趣旨の文章を書いていました。

僕は、この回答を読んだ時にゾクゾクしました。なぜなら、相談者を傷つけない当たり障りのない回答ではなく、一段高い視点からの本質的かつ具体的な助言だったからです。

こういう経験をする度にいつも思うんですが、同じ人間でも見えている景色は全然違うんだなって。あとは、当たり前のことなんですけど、何かの問題にぶつかってもがいている時には、こういうメタな視点で考え直してみることが一番効果的なのかもしれません。それが自分で出来る人は相当すごいと思いますけど、僕も含め大抵の人は自分では出来ないので、第三者に相談するという作業が重要になるんだと思います。

僕も今までの人生でいろいろ経験をして価値観や考え方が大分変わってきています。昔の自分のことを考えると非常に幼い価値観を持っていたり、ツマラナイ物差しで物事を判断していたなって思うんですけど、じゃあ改めて今の自分はどこまで見えているのか、どういう物差しを持っているのか、そういうことが気になった記事でした。