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クロネコの塵壺

自分の頭で考えて生きていこう

菅原洋平著『すぐやる!「行動力」を高める”科学的な方法”』を読んで脳の仕組みに興味を持つ

書評

 心の病で大学院を休学している身なので、生産的な日々を送っている訳でもなく、社会のお荷物的な心苦しさを感じつつ日々を暮らしています。体調が良い日は、復学に向けて自分の専門分野の勉強をする時もあるのですが、自分の立てた計画を思い通りに消化できずにもがいている時に本書に出会いました。

 著者の菅原洋平氏は、作業療法士で病気や怪我で脳に損傷を負った人のリハビリテーションを行うことが専門です。本書以外にも「脳と体の関係」に着目した書籍(睡眠、記憶法、時間の使い方等)をいくつか出版されているので、今後読んでみたいと考えています。

 本書のテーマは、やるべきことがあるのにすぐに取りかかれない、夏休みの宿題に取り組むのを先延ばしにして苦しむタイプの人が、すぐやる人になるための考え方やコツを脳科学の観点から紹介しています。

すぐやらない原因は、「性格」や「やる気」でしょうか。それは違います。脳が「すぐやる」モードになっていないだけです。 

 脳を「すぐやる」モードにする前提として、起床から4時間後に眠気がないことを挙げています。起床から4時間後というのは脳の活動が1日のうちで最も活発になる時間帯で、この時間帯に眠気がある人は、睡眠の量や質をしっかり管理できていないということになります。どのように睡眠をコントロールするかは本書に詳しく紹介されていますので、気になる方はぜひ手にとってご覧ください。

 本書では脳の性質に関していろいろ紹介されていましたが、印象に残ったのがフィードフォワード(作業を細かく分けて次の状況を脳に予想させる)という仕組みです。脳に新しい作業の区切りを見せることで、その法則性を脳につかませる。脳は自分の行動を観察し、分析し、その行動を更新するので、一旦、脳がフィードフォワード型のシステムを起動しやすい状況を作ってしまえば、先延ばしをすることもなくなる、というロジックです。資格試験など新しいことをプラスアルファで始めようとする時などに威力を発揮するでしょう。

すぐやる!  「行動力」を高める“科学的な

すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法