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クロネコの塵壺

自分の頭で考えて生きていこう

お気に入りの北欧ジャズを紹介します

音楽

Alexi Tuomarila

音楽に関する記事をあまり書いていなかったので、今回は大好きなジャズについて書きたいと思います。ジャズの中でもモダン・ジャズと言われる1940年代から60年代に流行した音楽が好きでよく聴いていました。お気に入りのミュージシャンは、ウィントン・ケリーレッド・ガーランドセロニアス・モンクなどのピアニストです。ウッドベース、ドラムと一緒に演奏するピアノトリオと呼ばれる編成が三度の飯より好きです。

さて、北欧ジャズですが、ここでは北欧出身のジャズミュージシャンが演奏する音楽を北欧ジャズと定義したいと思います。一般的な特徴としては、ミニマルな音数、叙情的で美しいメロディ、そして環境音楽のように癒しの要素がある気がしています。

それではお気に入りの北欧ジャズミュージシャンを3組紹介します。全てピアノトリオです。

E.S.T. (Esbjörn Svensson Trio)

1993年に結成したスウェーデンのピアノトリオ。メンバーは、エスビョルン・スヴェンソン(ピアノ)、ダン・ベルグルンド(ベース)、マグヌス・オストロム(ドラム)。ポップミュージックの要素も取り入れているので、ジャズが苦手という人にもぜひ聴いてほしい。スタンダードなジャズナンバーはほとんど演奏せず、ほぼ自作曲のみ。2008年にエスビョルン・スヴェンソン(ピアノ)が事故により死去したため生演奏はもう聞くことができない。


Esbjorn Svensson Trio - Elevation of Love

Lars Jansson Trio

ラーシュ・ヤンソンは北欧ジャズというよりヨーロッパジャズ界の大御所的存在。1979年にトリオを結成。2017年時点のメンバーは、ラーシュ・ヤンソン(ピアノ)、トーマス・フォネスベック(ベース)、ポール・スヴァンベリー(ドラム)。叙情的で美しい自作曲を演奏しつつスタンダードなジャズナンバーも演奏するので、ジャズテイストをより感じたい方にオススメ。定期的に来日しているので、2017年のライブスケジュールを知りたい方はここ(→「Lars Janson - インフォメーション」)をチェック。


Lars Jansson Trio - Hope

TRISPACE

北欧出身のジャズミュージシャンではないがぜひ紹介しておきたい。2008年に結成した日本のピアノトリオ。メンバーは、林祐市(ピアノ)、大村守弘(ベース)、山下佳孝(ドラム)。E.S.T.Lars Jansson Trioを気に入ったなら、TRISPACEもぜひ聴いてほしい。なぜなら、このトリオはE.S.T.Lars Jansson Trioに影響を受けており、北欧ジャズの系譜に位置しているからだ。


TRISPACE / 3rd Album "NIGHTFALL" Digest

 

 

社会人になって気づいたこと:論理思考はそれほど重要ではない

思索

Beautiful Dream (only happen in a dream)

前回はサード・プレイスについて取り上げましたけど(→「社会人になって気づいたこと:サード・プレイスの重要性 - クロネコの塵壺」)、今回は論理思考について考えてみたいと思います。

論理 直感
冷静 情熱
技術 芸術
客観 主観
左脳 右脳

現代社会はどちらかと言うと左側のキーワードを中心にして社会システムが回っていますし、僕も社会人になりたての頃は論理思考を信奉していました。僕の最初の職場はメーカーの製品企画部門だったのですが、上司がまるで外資系のコンサルティング会社にいそうな雰囲気の人で驚いた記憶があります。

その上司からロジカル・シンキングに関する本を勧められたり、研修を受けるように指示されたこともあり、仕事ができるようになるには論理思考を極める必要があると考えるようになりました。正確に言うとその上司の凄さはロジカルな部分だけではなかったのですが、僕は追いつきたくて必死になって吸収しようとしました。

論理思考を信奉する素地として、これまで受けてきた教育の影響もあるかもしれません。日本の教育システムは、組織においていかに生産性を上げる人材を育てるか、という所に集約される気がしています。感覚や感性よりも論理や客観を重視する教育ではないでしょうか。

巷に溢れるコンサル本の影響もあるかもしれません。フレームワーク思考の欠点もいろいろあると思うのですが、その当時は何も疑っていませんでした。ロジカル・シンキングは非常に有用で、論理的ではない人はバカ、と本気で考えていました。

仕事をする上で物事を論理的に把握して説明する能力は確かに必要です。ただ、ある時に気づきました。ここを掘り下げても何も出てこないかもしれない。大事なのは主観や情熱の部分で、論理性や客観性はそこまで重要ではないのではないか。主従関係で言うなら、論理性や客観性は従の部分ではないだろうか。

僕の周りの魅力的な人たちを見ていると、ある個人的なテーマや主観的なテーマに沿って仕事に取りくんでいる人はとても生き生きしていました。また、仕事は生活のためと割り切っている人でも、仕事以外の部分で自己表現の活動、例えば写真の個展を開いたり、音楽活動をすることで輝いている人がいることに気づきました。

まあ、考えてみると当たり前のことなんですけど、肌感覚として分かってきたということですね。気付くのが遅いと思いましたけど。

以前はロジカルの塊で生産性が高くて、いつも冷静でマシーンのような仕事人間をかっこいいと思っていましたけど、今は違います。もっと人間的でだらしなくても主観的に生きている人をかっこいいと思うようになってきました。

アートに興味を持つようになったのもそういう変化が自分の中で起きているからだと考えています。世の中の傾向として実学重視の風潮がありますよね。プログラミングや英語を小学校から教えようとか大学の人文学部は縮小していこうとか。

でも、論理的な部分ってコンピューターやAIに代替される世の中になっていくので、これからの世の中こそ人間って何なのっていうアートや人文系のことが重要になってくるんじゃないでしょうか。

僕は現代社会で心を病む人が多いのは、感性、感覚、主観軽視の風潮があるからだと考えています。現在の社会システムは大混乱になると思いますけど、誰もが岡本太郎的に生きられたら世の中もっとハッピーになるかもしれません。

すみません、まとまりのない文章になってきました。つまり言いたい事は、ビジネスの共通言語として論理思考は大切ですが、それよりも大切なことがあるのではないかということです。主観を大事に生きた方が人生が充実するかもしれない、幸せになれるかもしれない。今は本気でそう考えています。また考え方が変わるかもしれませんけど。

以上で極めて主観的なつぶやきを終わります。最後までお読みいただきありがとうございました。

トーン・テレヘン著『ハリネズミの願い』を読んで童心の大切さに気づく

書評

高校ビブリオバトル2016決勝大会で優勝した方が紹介していた本を読んでみました。ビブリオバトルというのは自分が面白いと思った本を5分間でプレゼンし、聴衆の投票で最多票を集めた人が優勝するという書評合戦です。

僕も一度参加したことがあるのですが、5分間は短いようで長いです。なので、本の内容だけでなく、その人の人間性や趣向も分かり、とても面白い競技だと感じた記憶があります。本を魅力的に紹介するという要素もあるのですが、その人の人生観がモロに出るので人間力の勝負という気もしました。

さて、『ハリネズミの願い」ですが著者のトーン・テレヘン氏はオランダ人で医師として活動するかたわら、子供達のために絵本や物語を書き続けている人です。本書は大人向けに書かれた「どうぶつたちの小説シリーズ」の一冊です。

孤独で臆病なハリネズミが、動物たちを自宅に招待しようと手紙を書こうとするところから物語は始まります。「誰も来てくれなかったらどうしよう」「用意した紅茶やケーキを気に入ってくれなかったらどうしよう」というような妄想ばかりが膨らんで結局手紙は引き出しの中へ。取り越し苦労だとは思いつつも、行動を移す前に悩むだけ悩んで結局何もしない。誰しもが経験したことがあると思います。

本書は59の章に分かれていて、各章でいろいろな動物がハリネズミの家を訪ねてきます。もちろん、ハリネズミの頭の中の世界で。その空想というか妄想がほのぼのしていたり、クスッと笑ってしまう展開が多く、寝る前にリラックスする目的で読むのがいいかもしれません。

正直に言うと、最初は展開が単調で面白くない物語だと考えていました。が、著者は敢えてそうしているのかもしれません。本を読んでいてすぐに教訓的なことや感動的なことを求めている自分に気がつきました。この本をつまらないと感じる自分が、実はつまらない人間になっている、ということかもしれません。

メタ的な表現になってしまって分かりにくいですが、そういうことを考えてしまいました。過度に利己的にならずに純粋に物語を楽しむ。大人になればなるほど難しいことですよね。子供の頃のような素直な心を見失わないようにしたいと思いました。

ビブリオバトル2016決勝大会で紹介された本はこちらから全て確認できます。(→高校ビブリオバトル2016 - 本と学問でひらく未来<高校生応援>)興味のある方はどうぞ。


 

これから「転職エージェントあるある」の話をしよう

雑感

Careers board game

久しぶりにどうでもよい話シリーズなので、忙しい方はスルーしてください。

***

先日、カフェでコーヒーを飲んでいた時に隣に居た男性二人組の会話が耳にはいってきた。盗み聞きをしようとした訳ではなく、店内には僕と二人組の男性しかいなかったので自然と会話が聞こえてきた。好むと好まざるとに関わらず、僕はそれを受容しなければいけなかった。

二人組の男性の一人は、スーツ姿で30代くらいの中肉中背のビジネスマン。もう一人は私服で50代くらいの少し冴えない感じの男性。スーツ姿の男性が、私服の男性に職歴、取得資格、希望の職種等を質問していたので、この二人が転職エージェントと求職者であることはすぐに分かった。ただ、この事実について僕は何も興味を持っていないし、何かを言う権利もない。

おそらく始めて面会したであろう転職エージェントと求職者は、ぎこちないやりとりを続けていたが、一通りの会話のキャッチボールを終えた。数秒の沈黙の後、転職エージェントは「今回ご紹介する案件ですが」と切り出し、従業員数、売上、設立年月日、資本金等の会社概要、技術的な優位性、その会社がどのようなポジションで求職者を迎え入れる用意があるのかを途切れることなく滔々と喋り続けた。

すると、僕はこの状況に既視感を感じた。僕も転職エージェントを利用した経験があるのだが、全く同じだった。職歴等を質問されてから、会社を紹介してもらう。正確に言うと、会社の紹介の仕方が同じだった。資料は何も見せずに口頭だけで、淀みなく会社の情報を裏事情も含めて事細かに話す様は、転職エージェントの見せ場と言わんばかりで面食らった記憶がある。その求職者も少し圧倒されていた様子だったので、彼の気持ちが少し分かる気がした。

求職者は、紹介された案件が意に沿わなかったようで、やんわりと断る方向で話を進めていた。悪くない選択だ。会社の良さを滔々と聞かされた後にそれを断ることはなかなかできることではない。心苦しさも少しはあるだろう。今なら僕は彼と友達になれるかもしれない。

転職エージェントも案件の良さをアピールして喰い下っていたが、求職者はなんとか案件を断ることに成功した。カフェに静謐な湖畔のようなときが訪れた。

が、それはほんの束の間の出来事だった。転職エージェントはおもむろに「誰か元気な方を紹介していただけませんか?」と言いだし、頭を下げたのだ。僕はこのパターンを経験したことがなかったので内心驚いたが、転職エージェントも必死なのだろうと推察した。ただ、求職者に求職者を紹介させるってどうなんだろう、という素朴な疑問や「元気な方」という表現が苦し紛れに出てきた表現として面白すぎて、吹き出しそうになったことは秘密だ。

僕がこの会話を聞いて言いたい事は一つだけだ。

ただ、一つだけ。

 

 

「カフェで転職面談はやめましょう」

 

 

個人情報や会社の機密情報がダダ漏れだから止めといた方がいいでしょう。会社の会議室でやってください。僕は口が固いから誰にもいいませんけど。ブログのネタにするくらいですかね。